幼い子供のころ手にしたアメリカザリガニは、今思い返すだけでもものすごく大きな生き物でした。
ハサミに挟まれた時の強烈な痛さ。 あの威嚇して両手を広げる構えにしたって、当時はもはや、互角以上。
こどもの感覚って、大人の理性ではなかなか理解しにくい独特の世界ではないでしょうか。
目にみえる恐怖は、成長に伴って知識や経験がカバーしてくれ、その対応をだいぶ補修してくれるだろうと思います。
でも目に見えない恐怖は、感情や精神的な強さの訓練が要求される、極めて不安定な相手です。
もし自分が今の知識を持ったまま、幼い子供になって避難所の学校に新しく通うことになったとしたら。
明晰な理論に基づいて、「〇〇ベクレルだから、〇〇シーベルトだから、大丈夫だよ」 と同級生たちに主張するか。
周囲は算数勉強したての、こどもです。 いったいどんな態度が、いいのでしょう。
大人の目とこどもの目では、同じ物事でも年齢(の二乗)に反比例して写っているいるかもしれません。
逆に見たら、大人はそれだけ大きな視野と器で、こどもたちと接し、環境を作る必要があるように思います。
子供たちに限らず、わたしたち大人だって同じ人間。
新入生、新社会人。 みんな純粋な気持ちで新世界に挑みます。
経験や成長を積んだ者からは大したことないように思えてしまうことでも、チャンレンジする者は、きっと全力。
新年度から5月へと向かう季節。
ゆとりと逞しさ、そして愛情をもって、大切な仲間や後輩たち、あるいは子供たちとも向き合っていきたいですね。