テーラーメイド

ご存じの通り、洋服を自分の身体に合わせて仕立てるときに使われる言葉です。
大学の部活動やスポーツ活動では、そんな練習・教育・指導方法が必要ではないか。
そう思っています。

サッカーや野球などのメジャーな種目ですと、
早ければ小学校、だいたいは中学や高校からその部活動に所属して始めることが多いかと思います。
監督やコーチの元、みんながだいたい同じことを練習し、その中で選ばれた者がレギュラーや代表の座を獲得していきます。

このシステムは常識的でもありますが、ときに逸材を逃してしまうこともあります。
指導者や監督、コーチの主権に、大きく左右されてしまうからです。
早期成熟型の人もいれば、大器晩成型の人もいます。
ひとつの練習方法でうまくいかなくても、別のスタイルで取り組めばすごく伸びるというケースはたくさんあります。
ですので規模の小さな大学キャンパスや部活ではなおさら、一人ひとりの効率を高める工夫が必要だと思うのです。

そこでヒントにしたいのが、「テーラーメイド」型。

もちろんチーム内で、先輩や上手な選手、経験の長い選手が仲間を指導する方法はたいへん大きい。
でもそれだけで、かけがえのない仲間一人ひとりのレベルを上げていけるかどうかはわかりません。
文献を参考にしたり、スポーツのメンタルトレーニング技術を導入したりするのもとてもいいでしょう。

OBOGの中に、似たようなタイプのひとや同じような経験をしたひとがいる可能性も、高い。

体育局久喜支部は、16代目。
単純に、各代に5~6人いるとして計算したら、100通り近くのノウハウが既にあることになります。
本やインターネットでも探せないかもしれないオリジナルの教科書が、存在しているのです。

社会人のひとと、学生時代のように多くの時間を共有することはそう簡単ではないかもしれません。
でも後輩たちの活躍や努力を願わないOBOGは、いないでしょう。
互いが知恵を絞り、現役生のさらなる飛躍を応援できるような、ユニークな仕組みを作ってみたい。

よりおもしろく、やりがいのある大学スポーツを目指していくことが、体育局の存在する意味でもあると思います。

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大人の目、こどもの目。

幼い子供のころ手にしたアメリカザリガニは、今思い返すだけでもものすごく大きな生き物でした。
ハサミに挟まれた時の強烈な痛さ。 あの威嚇して両手を広げる構えにしたって、当時はもはや、互角以上。

こどもの感覚って、大人の理性ではなかなか理解しにくい独特の世界ではないでしょうか。

目にみえる恐怖は、成長に伴って知識や経験がカバーしてくれ、その対応をだいぶ補修してくれるだろうと思います。
でも目に見えない恐怖は、感情や精神的な強さの訓練が要求される、極めて不安定な相手です。

もし自分が今の知識を持ったまま、幼い子供になって避難所の学校に新しく通うことになったとしたら。
明晰な理論に基づいて、「〇〇ベクレルだから、〇〇シーベルトだから、大丈夫だよ」 と同級生たちに主張するか。
周囲は算数勉強したての、こどもです。 いったいどんな態度が、いいのでしょう。 

大人の目とこどもの目では、同じ物事でも年齢(の二乗)に反比例して写っているいるかもしれません。
逆に見たら、大人はそれだけ大きな視野と器で、こどもたちと接し、環境を作る必要があるように思います。

子供たちに限らず、わたしたち大人だって同じ人間。
新入生、新社会人。 みんな純粋な気持ちで新世界に挑みます。
経験や成長を積んだ者からは大したことないように思えてしまうことでも、チャンレンジする者は、きっと全力。

新年度から5月へと向かう季節。
ゆとりと逞しさ、そして愛情をもって、大切な仲間や後輩たち、あるいは子供たちとも向き合っていきたいですね。

カテゴリー: 大学生活, 震災関連
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