「上下関係が厳しい。」
体育会系スポーツ部では一般的なイメージの、この風潮。
ではなぜ、厳しい?
初めて部活に入り、バスケットボールを持ってシュート練習したときのことを、今でも覚えています。
どんなふうに構えたらいいか、力を入れたらいいか、手のひらからリリースしたらいいか。
見たことはあっても、いざやってみるとどうやったらいいのか全然わかりませんでした。
それこそ、生まれたての羊のように。
そこで登場するのが、カッコいい先輩です。
まるでお兄さんのように、初心者の私たち1年生を集めて手取り足取り指導してくれました。
人差し指と中指、手のひらの間にできる隙間、足の曲げ具合い…
そんな先輩たちも、チームの練習では監督に厳しくしごかれているように見えました。
しかし公式戦になれば、神様のように大活躍。
もちろん威厳もあるので、最初っから「はい!」「はい!」とみんな当たり前のように何でも応対します。
言うこと全て聴いて、真似して、憧れて。
いわゆる上下の厳しさは、早く技術を習得するためにも大きく役立ったのでした。
もしもこんな、圧倒的な差がなかったらどうだったことでしょう。
ただなんとなく時を過ごし、言葉遣いや常識をわきまえず、上手くなりたいという向上心も生まれず。
先輩/後輩という関係の価値すら曖昧に理解してしまい、将来苦労したかもしれません。
では何でもかんでも、この「上下関係」が功を奏するのでしょうか?
そうとは限らないと思います。
共通の目標をもち、目指す方向や考え方が同じだからこそ経験・知識・愛情が活かせるのです。
先ほど技術と書きましたが、上手下手が上下では決してありません。
どれだけその目標や組織などに対し、熱心に取り組み、貢献し、楽しんだか!
久喜支部は、先生方や神楽坂・野田の熱い先輩方に教わって、効率よく短期間で運営体制を築くことができました。
それはきっと久喜地区のスポーツ好きな後輩たちが、少しでも早く安定し、伸びて欲しいと願ってくださったから。
私たちOBOG会も、ぜひ深くしっかり考えたいものです。
形だけの上下関係ではなく、先輩たちは何ができ、後輩たちはどう活動すべきかを。
先輩たちは、甘えることなかれ。
後輩たちよ、ためらうことなかれ。