球春に咲く花

バットも、グローブもボールも失ったあの日。

それだけじゃない、何もかもを失った方も大勢おられる、あの日。

1年という時間が経っても、その傷や苦しみが癒えるわけではない日々。

そんな中、高校生活という限られたかけがえのない時間を選手たちは、
ひとつの大きなベクトルに強く導かれるように
転んでもすぐ立ち上がって走り出し、懸命に練習してきたに違いありません。

地元の人たちも、必死になって期待を込めて応援します。
時に部屋に灯るメイン電球のように、明るく全体と将来を照らしてくれる存在です。

決して八百長でも同情でもない真剣勝負に、
被災地限らず全国の方が魅了され盛り上がるセンバツ大会。 今年は21日(水)から。

懸命にスポーツに取り組むというのは、
本人だけでなく応援してくれる人にも元気と若さ、夢を与えることができるもの。

3月11日。
昨年誰もがたいへんな経験、思いをしました。

その後、花見も自粛する雰囲気の中でも勇気をもって開催された、
あの感動の時季がもうじきやって参ります。

カテゴリー: スポーツ, 震災関連

シュレーディンガーの猫

大の大人7人で囲んだ黒い普通のテーブルの上、
小さなバッグから取り出されたオセロの石2つ。

その2つの石を手に取って両手で包むように隠すと、
拝むように中で音を立てて上下に小刻みに振られます。
シャッフルには充分過ぎるくらいの2~3秒が経過。
続いて、観衆からは中が全く見えないように左・右の手に1つずつそのオセロの石を握り分け、その腕を両サイドにまっすぐピンと伸ばして私たちに質問。

「黒が表でしょうか、白が表でしょうか?」

左隣に座っていた方が「黒っ!」と言い、左手の拳がアコーディオンのようにゆっくり開かれました。
この時は見事正解、オセロの表は偶然黒でした。
実は、この表・ウラが当たるか当たらないかは、別になんの問題でもありません。

2回目は右側に座っていた人が答えて、右手のひらが開かれて。
引き続き3回おなじことが繰り返され、白、白、黒という結果になりました。
ただそのいずれも、反対側の手にあるオセロも必ず、必ず、先に開かれた手と同じ色の表になる

繰り返しになりますがみんなが勉強したのは、
反対側の手の中にある結果も必ず同じになるということです。
「シュレーディンガーの猫」と言われる量子理論の実験のことをわかりやすく説明してくださったのでした。

この演出では、それぞれの距離がせいぜい2m弱です。
でももしこれがはるかに遠い場合だったとしても、同じ現象が起きます。
つまりどんなに遠いところの結果も、瞬時にわかるという期待です。
地球規模なんかではなく、もし数光年以上離れていたとしたら「光の速度」を超えられるかもしれない。

理科大の先輩方と会話が弾むと、身を乗り出してその中に入り聴き、学んだり質問・発言したりしたくなります。
先日参加させていただいた理窓会三重支部総会での、ホンのひとコマをご紹介いたしました。

他にも「波動方程式」「アンチ・ゼノン理論」などの専門的なお話から、
セシウムの半減期は短縮できる可能性があること、
深海魚が打ち上げられた原因と思われる硫化水素のことなどなど、
飽きることのないテーマが次から次へとみんなで議論されていきました。

初めての理窓の集いへは、実際に参加するまでは正直不安いっぱいのゆらぎの世界。
しかしフタを開けると、100%確実に、素敵な出会いや最高の楽しみが待っています。

これは私がこれまでの経験の中で、自信を持って主張できる理論です。

カテゴリー: イベント, 理論
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